ep.12
学校を休み、部屋でひとり悩む繋のもとに、雪紘がキサラの手引きでやってくる。休学するか悩んでいる繋に、雪紘が活を入れる。ほど近い花畑では、万理が繋の母と話していた。
ストーリー
学校を休み、部屋でひとり悩む繋のもとに、雪紘がキサラの手引きでやってくる。休学するか悩んでいる繋に、雪紘が活を入れる。ほど近い花畑では、万理が繋の母と話していた。
駅まで歩くキサラと雪紘。キサラは繋への気持ち、雪紘は万理への気持ちを打ち明け合い、ふたりに同志のような絆が生まれる。学校では、学園祭の後夜祭を屋上から眺める万理と繋。話すうちに近くなる距離──そんな様子を新聞部の記鳴が隠し撮りし、やがてショッキングなニュースが学校中に広がる。
万理と繋が付き合っているという話題は雪紘の機転によりうやむやになったが、もやっとした気持ちが残った万理。学園祭当日、メイド服姿で喫茶店の接客をする万理は、執事服姿の繋に見惚れる。一緒に休憩に入ることになったふたりは──。一方、万理の誘いでキサラも学園祭にやってくる。
楽しかった夏休みは終わり、学園祭の季節に。万理たちのクラスの出し物は喫茶店。手先が器用な繋は、準備で引っ張りだこに。万理と雪紘が買い出しから戻ると、繋は新聞部・記鳴のインタビューに答えていた。獣人を揶揄するような失礼な取材に万理は割って入るも、負けじと食い下がる記鳴。
獣人居住区でばったり出くわした万理とキサラ。話すうちに、万理の考え方に感銘を受けたキサラは、これまでの発言を謝る。ただならぬふたりの様子を見かけた男性獣人たちと騒ぎになるも、繋が現れ、事態は収束。騒動を経て、キサラは万理の真剣さと人柄を知るのだった。繋の家に着いた万理は──。
繋を迎えに来た猫種の獣人・キサラは、繋を意識する万理のニオイを敏感に感じ取り、威嚇する。繋はそんなキサラをたしなめ、一緒に帰ってしまう。ふたりがお似合いに見えて悔しい気持ちになる万理を、海に誘い励ます雪紘。一方、獣人居住区に帰った繋は、キサラにある思いを告げる──。
体育祭は後半戦。万理たちのクラスでは、リレーでアンカーを務める予定の落地が足を捻挫。かつて一緒に繋に絡んでいた男子たちから、付き合いが悪くなったことで報復されたようだ。代役で出場した繋は、雪紘、万理からのバトンを受け取り、劣勢から凄まじい追い上げを見せて活躍する。やがて1学期最後の日、万理に思わぬ出会いが待っていた。
ドッグランからの帰り道、繋は万理と告白し合ったことを雪紘に伝える。雪紘は、自らの万理への気持ちも認めつつ、繋のことも大事にしたいから告白する気はないと話す。一方、ゆきみを連れて家路につく万理は、繋と好き合っていることを改めて実感していた。学校では体育祭が始まり──。
バスケ部の先輩たちに絡まれ、繋と雪紘、万理は3on3の試合をすることに。繋の目覚ましい活躍と協力プレーで勝利する3人。試合を見ていた生徒たちにも活躍が評判となる。翌日、万理の愛犬・ゆきみを連れてドッグランに遊びにきた3人は、フリスビーで汗を流す。雪紘が席を外す間、ふたりきりで話す万理と繋は──。
お互いへの思いを強めていく万理と繋。同時に、人間と獣人の恋愛に対する風当たりの強さが気持ちに影を落とす。ある日、実力テストの結果が貼り出され、1位には繋、2位には万理の友人・文乃の名が。文乃は、テストで1位を取り続けることを条件に、親から大好きな小説を書くことを許されていた。それも叶わなくなった文乃は──。
体育倉庫で万理のニオイに反応した繋は、万理を押し倒してしまう。さらなる衝動を抑えていたところ、雪紘が助けに。解放された万理は、繋に対して心を奪われていることを自覚する。雪紘は、やまない落地たちの嫌がらせに対し、繋への誤解を解く活動を提案。やがて放課後、雪紘の家に集合した3人は──。
四之葉高校に通う高校生の万理は、遅刻ギリギリで学校に向かっていたところ、閉ざされた校門前に佇む男子生徒に気づく。一緒に迂回路の壁を越えようと声を掛けると、男子生徒は犬種(いぬしゅ)の獣人だった。繋は、その日万理のクラスに獣人の特例生として入学する。